
1本 10ml 500円(税込)
ピコスルファートナトリウム内用液0.75%とは
ピコスルファートナトリウム内用液0.75%は、刺激性下剤として幅広く使用される医療用医薬品です。腸内で活性化されて大腸の蠕動運動(ぜんどううんどう)を促進し、便秘の解消や医療処置前の腸管清拭に使用されます。滴下型容器により、年齢や症状に応じて細かく用量調整ができることが特徴です。
効能・効果
ピコスルファートナトリウム内用液0.75%は、以下の様々な目的で使用されます:
1. 各種便秘症
- 機能性便秘:生活習慣や食事が原因の一般的な便秘
- 器質性便秘:腸の病気が原因の便秘
- 症候性便秘:他の病気や薬の副作用による便秘
- 慢性便秘:長期間続く便秘
- 習慣性便秘:排便習慣の乱れによる便秘
2. 術後排便補助
- 手術後の腸管機能回復:全身麻酔や手術による腸の動きの低下
- 腹部手術後:腹腔内手術後の腸閉塞予防
- 長期臥床後:安静による腸機能の低下
- 術後疼痛による排便困難:痛みによる排便回避
3. 造影剤(硫酸バリウム)投与後の排便促進
- バリウム検査後:胃透視検査、注腸検査後
- バリウムの排出促進:体内残留防止
- 腸閉塞の予防:バリウムによる便秘の解消
4. 手術前における腸管内容物の排除
- 腹部手術前:手術野の清潔化
- 腸管手術前:術中の感染リスク軽減
- 緊急手術前:迅速な腸管準備
5. 大腸検査前処置における腸管内容物の排除
- 大腸内視鏡検査前:検査の精度向上
- 注腸X線検査前:造影剤の良好な描出
- CT colonography前:画像診断の精度向上
用法・用量
各種便秘症の場合(1日1回投与)
年齢 | ピコスルファートナトリウム水和物 | 滴数 |
---|---|---|
成人 | 5.0~7.5mg | 10~15滴 |
14~7歳 | 5.0mg | 10滴 |
6~4歳 | 3.5mg | 7滴 |
3~1歳 | 3.0mg | 6滴 |
1歳未満~7か月 | 1.5mg | 3滴 |
7か月未満 | 1.0mg | 2滴 |
ピコスルファートナトリウムの作用機序
1. プロドラッグとしての特徴
- 腸内細菌による活性化:大腸内の細菌により活性代謝物に変換
- 大腸選択性:主に大腸で作用し、小腸への影響が少ない
- 遅延効果:服用から効果発現まで6~12時間
2. 刺激性下剤の作用
- 腸管蠕動の促進:大腸の筋肉の収縮を強化
- 水分・電解質分泌の促進:腸管内への水分分泌増加
- 便の軟化:水分増加により便が柔らかくなる
- 排便反射の誘発:直腸への便の移動により排便反射が起こる
正しい使用方法
1. 滴下方法
- 容器の持ち方:胴の部分をゆっくり押す
- 滴下速度:1滴ずつゆっくりと滴下
- 正確な計量:指定された滴数を正確に
- 混合方法:水やジュースに混ぜて服用可能
2. 服用タイミング
- 便秘症:就寝前の服用が一般的
- バリウム後:検査後速やかに服用
- 検査前処置:指定された時間に正確に服用
- 空腹時推奨:効果発現を早めるため
3. 服用時の注意
- 十分な水分:コップ1杯程度の水で服用
- 食事との関係:空腹時の方が効果的
- 他の薬剤との間隔:他の薬との服用間隔を空ける
効果の現れ方と持続時間
効果発現時間
- 通常の便秘:服用後6~12時間
- 個人差:2~24時間の幅がある
- 腸内細菌の状態:細菌の状態により効果時間が変動
- 食事の影響:食事摂取により効果が遅れることがある
効果の特徴
- 確実な効果:ほとんどの場合で排便が得られる
- 用量依存性:滴数を増やすと効果が強くなる
- 持続時間:効果は通常1日程度
- 蓄積性:体内に蓄積せず、毎回新たに作用
まとめ
ピコスルファートナトリウム内用液0.75%は、様々な便秘症や医療処置前の腸管準備に幅広く使用される効果的な下剤です。滴下型容器により年齢に応じた細かい用量調整が可能で、乳幼児から成人まで安全に使用できます。
腸内細菌により活性化されるプロドラッグとして、主に大腸で作用し、確実な排便効果が得られます。ただし、刺激性下剤であるため、連用による依存性に注意し、根本的な便秘の改善には生活習慣の見直しも重要です。
使用する際は、年齢や症状に応じた適切な用量を守り、副作用に注意しながら使用することが大切です。効果が不十分な場合や副作用が現れた場合は、速やかに医師の診察を受けることをお勧めします。
使用方法や副作用について不明な点があれば、必ず医師や薬剤師にご相談ください。
当薬局の価格
1本 10ml 500円(税込)