【漢方薬74】調胃承気湯(チョウイジョウキトウ)

調胃承気湯とは？

調胃承気湯（ちょういじょうきとう）は、日本の伝統的な漢方薬の一つです。主に便秘の改善に用いられます。「調胃」は胃腸の働きを整えること、「承気」は体内の熱や毒素を下に降ろすことを意味しています。

どんな症状に効果がある？

主に以下の症状に効果があります：

1. 便秘
2. 腹部膨満感
3. 食欲不振

特に、お腹が張って硬く、便秘が続いている場合に適しています。

効果

1. 便通の改善
2. 腹部膨満感の軽減
3. 腸内環境の改善
4. 胃腸の働きの正常化

使い方

• 通常、大人は1日7.5gを2～3回に分けて飲みます。
• 食前または食間に服用します。
• 年齢、体重、症状によって、量を調整することがあります。

注意点

1. 患者の体質や症状を考慮して使用しましょう。効果が感じられない場合は、継続使用を避けましょう。
2. カンゾウ（甘草）が含まれているので、血清カリウム値や血圧値に影響を与える可能性があります。定期的な検査が必要です。
3. 他の漢方薬と一緒に飲む場合は、同じ生薬が重複しないよう注意が必要です。特に、ダイオウを含む製剤との併用には注意が必要です。
4. ダイオウの下痢作用には個人差があるので、用法・用量に注意しましょう。
5. 下痢や軟便がある方、胃腸が弱い方、体力が著しく衰えている方は注意が必要です。
6. 妊婦や妊娠の可能性のある女性には投与しないことが望ましいです。
7. 授乳中の方は、医師又は薬剤師に相談の上、授乳の継続または中止を検討しましょう。
8. 小児への使用については、十分な臨床試験データがありません。
9. 高齢者は、一般的に生理機能が低下しているため、減量するなど注意が必要です。

調胃承気湯の特徴

調胃承気湯は、便秘を改善し、胃腸の働きを整える効果があります。

主な生薬とその効果：

• 大黄（ダイオウ）：強い瀉下作用（下痢作用）があり、便通を促します。
• 芒硝（ボウショウ）：腸内の水分を増やし、便を柔らかくします。
• 甘草（カンゾウ）：他の生薬の効果を調整し、胃腸を保護します。
• 枳実（キジツ）：腸の働きを活発にします。

これらの生薬が組み合わさることで、便秘を改善し、胃腸の働きを正常化する効果が期待できます。

まとめ

調胃承気湯は、便秘の改善に効果的な漢方薬です。特にお腹が張って硬く、便秘が続いている場合に適しています。

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