加味帰脾湯とは?
加味帰脾湯(かみきひとう)は、日本の伝統的な漢方薬の一つです。主に虚弱体質の方の心身の不調を改善するために用いられます。「加味」は追加の意味で、帰脾湯に生薬を加えた処方です。
どんな症状に効果がある?
以下のような特徴や症状がある方におすすめです:
- 虚弱体質
- 血色が悪い
これらの特徴を持つ方の以下の症状に効果があります:
- 貧血
- 不眠症
- 精神不安
- 神経症
特に、体力が低下し、精神的にも不安定な状態にある方に適しています。
効果
- 貧血の改善
- 不眠の解消
- 精神不安の軽減
- 神経症状の改善
- 体力の回復
- 血行促進
- 気血両虚の改善(気と血の不足を補う)
使い方
- 通常、大人は1日7.5gを2~3回に分けて飲みます。
- 食前または食間に服用します。
- 年齢、体重、症状によって、量を調整することがあります。
注意点
- 患者の体質や症状を考慮して使用しましょう。効果が感じられない場合は、継続使用を避けましょう。
- カンゾウ(甘草)が含まれているので、血清カリウム値や血圧値に影響を与える可能性があります。定期的な検査が必要です。
- サンシシを含むため、長期使用(多くは5年以上)で大腸に異常をきたす可能性があります。長期使用する場合は定期的に検査を受けましょう。
- 他の漢方薬と一緒に飲む場合は、同じ生薬が重複しないよう注意が必要です。
- 食欲不振、吐き気、嘔吐のある方は注意が必要です。
- 妊婦や妊娠の可能性のある女性は、必ず医師又は薬剤師に相談してから使用しましょう。
- 授乳中の方は、医師又は薬剤師に相談の上、授乳の継続または中止を検討しましょう。
- 小児への使用については、十分な臨床試験データがありません。
- 高齢者は、一般的に生理機能が低下しているため、減量するなど注意が必要です。
加味帰脾湯の特徴
加味帰脾湯は、心身の不調を総合的に改善する効果があります。
主な生薬とその効果:
- 人参(ニンジン):体力を増進し、疲労回復を助けます。
- 当帰(トウキ):血行を促進し、貧血を改善します。
- 酸棗仁(サンソウニン):精神を安定させ、不眠を改善します。
- 遠志(オンジ):神経を鎮め、記憶力を高めます。
- 竜眼肉(リュウガンニク):精神を安定させ、不安を和らげます。
これらの生薬が組み合わさることで、心身の不調を多角的に改善する効果が期待できます。
まとめ
加味帰脾湯は、虚弱体質で血色の悪い方の貧血、不眠症、精神不安、神経症などの症状改善に効果的な漢方薬です。体力を回復させながら、精神的な安定も図ることができます。
当薬局での価格
3包 500円(税込)
21包 2,900円(税込)