抑肝散加陳皮半夏とは?
抑肝散加陳皮半夏(よくかんさんかちんぴはんげ)は、日本の伝統的な漢方薬の一つです。主に虚弱体質で神経が高ぶる人の様々な症状を改善するために用いられます。「抑肝散」という基本の処方に、「陳皮」と「半夏」という二つの生薬を加えたものです。
どんな症状に効果がある?
以下のような症状に効果があります:
- 神経症
- 不眠症
- 小児夜泣き
- 小児疳症(かんしょう:神経質で落ち着きがない状態)
特に、虚弱な体質で神経が高ぶりやすい方に適しています。
効果
- 神経の高ぶりを抑える
- 精神を落ち着かせる
- 不眠の改善
- イライラ感の軽減
- 子どもの夜泣きの改善
- 子どもの落ち着きのなさの改善
- 胃腸の不快感の軽減
使い方
- 通常、大人は1日7.5gを2~3回に分けて飲みます。
- 食前または食間に服用します。
- 年齢、体重、症状によって、量を調整することがあります。
注意点
- 患者の体質や症状を考慮して使用しましょう。効果が感じられない場合は、継続使用を避けましょう。
- カンゾウ(甘草)が含まれているので、血清カリウム値や血圧値に影響を与える可能性があります。定期的な検査が必要です。
- 他の漢方薬と一緒に飲む場合は、同じ生薬が重複しないよう注意が必要です。
- 胃腸が弱い方、食欲不振、吐き気、嘔吐のある方は注意が必要です。
- 妊婦や妊娠の可能性のある女性は、必ず医師又は薬剤師に相談してから使用しましょう。
- 授乳中の方は、医師又は薬剤師に相談の上、授乳の継続または中止を検討しましょう。
- 小児への使用については、十分な臨床試験データがありませんが、この薬は小児の症状にも使用されます。必ず医師又は薬剤師の指示に従って使用しましょう。
- 高齢者は、一般的に生理機能が低下しているため、減量するなど注意が必要です。
抑肝散加陳皮半夏の特徴
抑肝散加陳皮半夏は、神経を落ち着かせ、胃腸の不快感も軽減する効果があります。
主な生薬とその効果は以下の通りです:
- 釣藤鈎(チョウトウコウ):鎮静作用があり、神経を落ち着かせます。
- 茯苓(ブクリョウ):利尿作用があり、むくみを改善します。
- 川芎(センキュウ):血行を促進し、頭痛を和らげます。
- 陳皮(チンピ):消化を助け、胃腸の働きを整えます。
- 半夏(ハンゲ):痰を取り除き、吐き気を抑えます。
これらの生薬が組み合わさることで、神経の高ぶりを抑え、胃腸の不快感も軽減する効果が期待できます。
まとめ
抑肝散加陳皮半夏は、神経症、不眠症、小児夜泣き、小児疳症などの症状改善に効果的な漢方薬です。特に虚弱な体質で神経が高ぶりやすい方に適しています。神経を落ち着かせ、胃腸の不快感も軽減する働きがあります。
当薬局での価格
3包 310円(税込)
21包 2,000円(税込)