【漢方薬135】茵蔯蒿湯(インチンコウトウ)

茵蔯蒿湯とは？

茵蔯蒿湯（いんちんこうとう）は、日本の伝統的な漢方薬の一つです。主に肝機能の改善と水分代謝の調整に用いられます。「茵蔯蒿」（いんちんこう）という生薬を主成分としています。

どんな症状に効果がある？

以下のような特徴や症状がある方におすすめです：

1. 尿量が減少している
2. やや便秘がち
3. 比較的体力がある

これらの特徴を持つ方の以下の症状に効果があります：

• 黄疸
• 肝硬変症
• ネフローゼ
• じんましん
• 口内炎

効果

1. 肝機能の改善
2. 水分代謝の調整
3. 黄疸の軽減
4. 肝硬変症状の緩和
5. ネフローゼ症状の改善
6. じんましんの軽減
7. 口内炎の改善
8. 利尿作用
9. 便通の改善

使い方

• 通常、大人は1日7.5gを2～3回に分けて飲みます。
• 食前または食間に服用します。
• 年齢、体重、症状によって、量を調整することがあります。

注意点

1. 患者の体質や症状を考慮して使用しましょう。効果が感じられない場合は、継続使用を避けましょう。
2. サンシシを含むため、長期使用（多くは5年以上）で大腸に異常をきたす可能性があります。長期使用する場合は定期的に検査を受けましょう。
3. 他の漢方薬と一緒に飲む場合は、同じ生薬が重複しないよう注意が必要です。特にダイオウを含む製剤との併用には注意が必要です。
4. ダイオウの下痢作用には個人差があるので、用法・用量に注意しましょう。
5. 下痢や軟便のある方、胃腸が非常に弱い方、体力が著しく衰えている方は注意が必要です。
6. 妊婦や妊娠の可能性のある女性には投与しないことが望ましいです。
7. 授乳中の方は、医師又は薬剤師に相談の上、授乳の継続または中止を検討しましょう。
8. 小児への使用については、十分な臨床試験データがありません。
9. 高齢者は、一般的に生理機能が低下しているため、減量するなど注意が必要です。

茵蔯蒿湯の特徴

茵蔯蒿湯は、肝機能を改善し、水分代謝を調整する効果があります。

主な生薬とその効果：

• 茵蔯蒿（インチンコウ）：利胆作用があり、肝機能を改善します。
• 山梔子（サンシシ）：抗炎症作用があり、熱を冷まします。
• 大黄（ダイオウ）：瀉下作用（下痢作用）があり、便秘を改善します。

これらの生薬が組み合わさることで、肝機能の改善と水分代謝の調整を同時に行う効果が期待できます。

まとめ

茵蔯蒿湯は、肝機能の改善と水分代謝の調整に効果的な漢方薬です。黄疸、肝硬変症、ネフローゼなどの症状改善に用いられますが、じんましんや口内炎にも効果があります。

当薬局での価格

3包　300円(税込)

21包　1,700円(税込)