胃苓湯とは?
胃苓湯(いれいとう)は、日本の伝統的な漢方薬の一つです。「胃」は胃腸を、「苓」は茯苓(ブクリョウ)という利尿作用のある生薬を指します。主に急性の胃腸トラブルや水分代謝の乱れを改善するために用いられます。
どんな症状に効果がある?
以下のような症状がある方におすすめです:
- 水のような下痢(水瀉性の下痢)
- 嘔吐
- 口渇
- 尿量減少
- 食あたり
- 暑気あたり
- 冷え腹
- 急性胃腸炎
- 腹痛
特に、急性の胃腸トラブルで水分バランスが崩れている場合に適しています。
効果
- 下痢の改善
- 嘔吐の抑制
- 口渇の緩和
- 尿量の調整
- 胃腸の炎症を抑制
- 腹痛の軽減
- 体内の水分バランスの調整
使い方
- 通常、大人は1日7.5gを2~3回に分けて飲みます。
- 食前または食間に服用します。
- 年齢、体重、症状によって、量を調整することがあります。
注意点
- 患者の体質や症状を考慮して使用しましょう。効果が感じられない場合は、継続使用を避けましょう。
- カンゾウ(甘草)が含まれているので、血清カリウム値や血圧値に影響を与える可能性があります。定期的な検査が必要です。
- 他の漢方薬と一緒に飲む場合は、同じ生薬が重複しないよう注意が必要です。
- 妊婦や妊娠の可能性のある女性は、必ず医師又は薬剤師に相談してから使用しましょう。
- 授乳中の方は、医師又は薬剤師に相談の上、授乳の継続または中止を検討しましょう。
- 小児への使用については、十分な臨床試験データがありません。
- 高齢者は、一般的に生理機能が低下しているため、減量するなど注意が必要です。
胃苓湯の特徴
胃苓湯は、急性の胃腸トラブルと水分代謝の乱れを同時に改善する効果があります。
主な生薬とその効果:
- 茯苓(ブクリョウ):利尿作用があり、むくみを改善します。
- 甘草(カンゾウ):他の生薬の効果を調整し、抗炎症作用があります。
- 乾姜(カンキョウ):胃腸を温め、消化を助けます。
- 附子(ブシ):体を温め、痛みを和らげます。
これらの生薬が組み合わさることで、急性の胃腸トラブルを改善しつつ、水分バランスを整える効果が期待できます。
まとめ
胃苓湯は、急性の胃腸トラブルや水分代謝の乱れに効果的な漢方薬です。特に、食あたりや暑気あたり、急性胃腸炎など、突然の胃腸の不調に対応できます。下痢や嘔吐を改善しながら、体内の水分バランスも整えるため、脱水症状の予防にも役立ちます。
※急性の胃腸トラブルは、重症化する可能性もあるため、症状が改善しない場合や悪化する場合は、速やかに医療機関を受診してください。
当薬局での価格
3包 400円(税込)
21包 2,200円(税込)