【漢方薬128】啓脾湯(ケイヒトウ)

啓脾湯とは？

啓脾湯（けいひとう）は、日本の伝統的な漢方薬の一つです。「啓脾」とは脾臓（消化器系）の機能を高めるという意味を持ち、主に胃腸の機能を改善し、体力を回復させるために用いられます。

どんな症状に効果がある？

以下のような特徴や症状がある方におすすめです：

1. やせている
2. 顔色が悪い
3. 食欲がない
4. 下痢の傾向がある
5. 胃腸虚弱
6. 慢性胃腸炎
7. 消化不良
8. 下痢

特に、体力が低下し、胃腸の機能が弱っている方に適しています。

効果

1. 胃腸の機能改善
2. 食欲増進
3. 消化促進
4. 下痢の改善
5. 体力回復
6. 顔色の改善

使い方

• 通常、大人は1日7.5gを2～3回に分けて飲みます。
• 食前または食間に服用します。
• 年齢、体重、症状によって、量を調整することがあります。

注意点

1. 患者の体質や症状を考慮して使用しましょう。効果が感じられない場合は、継続使用を避けましょう。
2. カンゾウ（甘草）が含まれているので、血清カリウム値や血圧値に影響を与える可能性があります。定期的な検査が必要です。
3. 他の漢方薬と一緒に飲む場合は、同じ生薬が重複しないよう注意が必要です。
4. 妊婦や妊娠の可能性のある女性は、必ず医師又は薬剤師に相談してから使用しましょう。
5. 授乳中の方は、医師又は薬剤師に相談の上、授乳の継続または中止を検討しましょう。
6. 小児への使用については、十分な臨床試験データがありません。
7. 高齢者は、一般的に生理機能が低下しているため、減量するなど注意が必要です。

啓脾湯の特徴

啓脾湯は、胃腸の機能を改善し、体力を回復させる効果があります。

主な生薬とその効果：

• 人参（ニンジン）：体力を増進し、疲労回復を助けます。
• 白朮（ビャクジュツ）：消化吸収を助け、水分代謝を改善します。
• 茯苓（ブクリョウ）：利尿作用があり、むくみを改善します。
• 甘草（カンゾウ）：他の生薬の効果を調整し、抗炎症作用があります。
• 大棗（タイソウ）：栄養価が高く、体力を補います。

これらの生薬が組み合わさることで、胃腸の機能を総合的に改善し、体力を回復させる効果が期待できます。

まとめ

啓脾湯は、胃腸の機能が低下し、体力が落ちている方に適した漢方薬です。食欲不振や消化不良、下痢などの症状を改善しながら、全身の体力を回復させる効果があります。

 

当薬局での価格

3包　450円(税込)

21包　2,800円(税込)