
ランソプラゾールOD錠15mg
10錠 1,000円(税込)
ランソプラゾールOD錠とは
ランソプラゾールOD錠は、プロトンポンプ阻害薬(PPI)と呼ばれる胃酸分泌抑制薬です。胃酸の分泌を強力に抑制することで、胃潰瘍や十二指腸潰瘍、逆流性食道炎などの酸関連疾患を治療します。OD錠(口腔内崩壊錠)という剤形で、水なしでも服用できる利便性があります。
効能・効果
ランソプラゾールOD錠は、用量により効能・効果が設定されています:
OD錠15mgの効能・効果
1. 酸関連疾患の治療
- 胃潰瘍:胃の粘膜にできる傷やただれ
- 十二指腸潰瘍:十二指腸の粘膜にできる傷やただれ
- 吻合部潰瘍:手術により接合した部分にできる潰瘍
- 逆流性食道炎:胃酸が食道に逆流して起こる炎症
- Zollinger-Ellison症候群:過剰な胃酸分泌を引き起こす稀な疾患
- 非びらん性胃食道逆流症:内視鏡で明らかな炎症が見られない逆流症
2. 薬剤性潰瘍の予防
- 低用量アスピリン投与時の潰瘍再発抑制:心血管疾患予防のアスピリン服用時
- 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)投与時の潰瘍再発抑制:痛み止めや炎症薬服用時
3. ヘリコバクター・ピロリ除菌の補助
- 胃潰瘍・十二指腸潰瘍:潰瘍の原因菌除菌
- 胃MALTリンパ腫:胃のリンパ系腫瘍の治療
- 免疫性血小板減少症:血小板減少を引き起こす自己免疫疾患
- 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃:胃癌治療後の管理
- ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎:ピロリ菌による慢性胃炎
ランソプラゾールの作用機序
1. プロトンポンプ阻害作用
- プロトンポンプとは:胃の壁細胞にある胃酸分泌の最終段階を担う酵素
- 直接阻害:プロトンポンプに直接結合して胃酸分泌を阻害
- 強力な効果:他の胃酸分泌抑制薬より強力
- 持続性:一度結合すると長時間効果が持続
2. 胃酸分泌の段階的抑制
- 基礎分泌の抑制:安静時の胃酸分泌を抑制
- 刺激性分泌の抑制:食事やストレスによる胃酸分泌も抑制
- 夜間分泌の抑制:夜間の胃酸分泌も効果的に抑制
- pH上昇:胃内pHを4以上に維持
3. 組織修復の促進
- 潰瘍治癒の促進:胃酸の刺激が減ることで組織修復が進む
- 炎症の軽減:酸性環境の改善により炎症が軽減
- 粘膜保護:胃粘膜の防御機能が回復
- 血流改善:胃粘膜の血流が改善される
服用上の注意点
1. 服用タイミング
- 食前服用:食事の30分~1時間前が理想
- 朝食前推奨:1日1回の場合は朝食前
- 規則正しい服用:毎日同じ時間に服用
- 空腹時の効果:胃酸分泌抑制効果が最大化
2. 食事との関係
- 食前服用の重要性:プロトンポンプの活性が高い時に作用
- 食事内容の影響:脂肪分の多い食事は避ける
- アルコールとの関係:過度のアルコール摂取は避ける
- カフェインの制限:胃酸分泌刺激を避ける
副作用と注意点
よくある副作用
- 消化器症状:下痢、便秘、腹痛、吐き気
- 中枢神経症状:頭痛、めまい、眠気
- 皮膚症状:発疹、かゆみ
- 肝機能異常:AST、ALTの上昇
長期使用時の注意
- ビタミンB12欠乏:長期使用により吸収が低下
- 骨折リスクの増加:カルシウム吸収への影響
- 感染症のリスク:胃酸による殺菌作用の低下
- マグネシウム欠乏:まれに低マグネシウム血症
特定の患者群での使用
1. 高齢者
- 腎機能の考慮:腎機能低下時は用量調整
- 骨折リスク:カルシウム・ビタミンD補充を検討
- 認知機能への影響:まれに認知機能低下の報告
- 多剤併用の注意:薬物相互作用の確認
2. 妊娠・授乳期
- 妊娠中の安全性:必要性を慎重に判断
- 授乳中の使用:母乳への移行に注意
- 催奇形性:現在まで明確な報告はなし
- 代替治療の検討:まず生活習慣の改善から
3. 小児
- 適応の限定:小児での使用経験は限定的
- 体重に応じた用量調整:成人用量の調整
- 長期使用の影響:成長への影響を考慮
- 専門医の管理:小児消化器専門医の指導
まとめ
ランソプラゾールOD錠は、プロトンポンプ阻害薬として胃酸分泌を強力に抑制し、様々な酸関連疾患の治療に使用される重要な医薬品です。OD錠という剤形により、水なしでも服用でき、特に高齢者や嚥下困難な患者さんにとって服用しやすい特徴があります。
使用方法や副作用について不明な点があれば、必ず医師や薬剤師にご相談ください。
当薬局の価格
ランソプラゾールOD錠15mg
10錠 1,000円(税込)