
亜鉛華軟膏: 200円~
亜鉛華軟膏は、皮膚疾患の治療に広く使用される医療用医薬品です。その主成分である酸化亜鉛が持つ収れん作用や消炎作用を活かし、様々な皮膚トラブルの改善を目的としています。
亜鉛華軟膏の基本情報
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主成分: 酸化亜鉛(20%配合)
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形状: 白色の軟膏
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保存方法: 室温保存
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使用期限: 3年
効能・効果
亜鉛華軟膏は以下の皮膚疾患に対して収れん・消炎・保護・緩和な防腐作用を発揮します。
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外傷、熱傷(軽度)、凍傷
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湿疹・皮膚炎
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肛門そう痒症
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白癬(水虫など)
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面皰(にきび)
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せつ・よう(皮膚感染症)
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その他の皮膚疾患によるびらん・潰瘍・湿潤面
使用方法
通常、症状に応じて以下のように使用します。
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塗擦または貼布: 患部に直接塗布するか、ガーゼなどに塗布して貼り付けます。
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頻度: 1日1~数回程度。医師や薬剤師の指示に従うことが推奨されます.
作用機序
亜鉛華軟膏は以下のような作用を持っています。
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酸化亜鉛が皮膚表面でタンパク質と結合し、不溶性の沈殿物や被膜を形成。
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毛細血管の透過性を低下させることで炎症を抑制。
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滲出液を吸収し、患部を乾燥させて治癒を促進。
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痂皮(かさぶた)を軟化させ、肉芽形成や表皮形成を助ける.
禁忌事項
以下の場合には使用が禁じられています。
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重度または広範囲の熱傷:
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酸化亜鉛が創傷部位に付着し、組織修復を遅延させる恐れがあります.
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眼への使用:
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眼周囲には適用しないよう注意が必要です.
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副作用
亜鉛華軟膏は比較的安全性が高い薬剤ですが、副作用として以下が報告されています。
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過敏症状(発疹、刺激感など)
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長期間使用による皮膚乾燥
水分を吸収する性質があるため乾燥した部位には適さないことがあります。
使用上の注意点
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適切な除去方法:
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軟膏が固まり落としづらくなることがあります。この場合、ベビーオイルやオリーブオイルで柔らかくしてから拭き取ると効果的です.
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長期使用時:
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適切な頻度で使用し、過剰な乾燥状態にならないよう注意してください.
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亜鉛華軟膏と亜鉛華単軟膏の違いは?
亜鉛華軟膏の基剤と亜鉛華単軟膏との違い
亜鉛華軟膏と亜鉛華単軟膏は、名称が似ているものの基剤や成分に少し違いがあります。
亜鉛華軟膏の基剤
亜鉛華軟膏の基剤は 白色ワセリンです。この基剤には以下の特徴があります:
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乳化剤を含む: ソルビタンセスキオレイン酸エステルなどの乳化剤が添加されており、吸水性を持つため、浸出液を吸収する能力が高い。
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添加物: 流動パラフィンやサラシミツロウなども含まれており、皮膚への密着性が高く、患部を保護する役割を果たします。
亜鉛華単軟膏の基剤
一方で、亜鉛華単軟膏の基剤は 単軟膏です。こちらの特徴は以下の通りです:
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乳化剤を含まない: そのため吸水性がなく、浸出液を吸収する能力は低い。
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添加物: ミツロウやダイズ油などが使用されており、植物油由来の特有な臭いがあります。
酸化亜鉛濃度の違い
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亜鉛華軟膏: 酸化亜鉛が20%(100g中20g)含まれているため、収れん・消炎作用が強く、ジュクジュクした症状に適しています。
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亜鉛華単軟膏: 酸化亜鉛が10%(100g中10g)含まれており、少し乾燥した患部や長期使用に適しています。
使い分けのポイント
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亜鉛華軟膏:
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浸出液が多い場合や湿潤した患部に使用。
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密着性と吸水性に優れるため、汗疹や湿疹などジュクジュクした症状に効果的。
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亜鉛華単軟膏:
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乾燥した患部や傷口がふさがってきた後に使用。
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ベタつきが少なく、長期間使用しても過乾燥になりにくい。
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まとめ
亜鉛華軟膏は白色ワセリンを基剤とし吸水性に優れ、湿潤状態の患部の皮膚疾患に対して効果的な治療薬です。その収れん・消炎作用によって患部を保護しながら治癒を促進します。
亜鉛華軟膏は薬局で購入できる?
亜鉛華軟膏は薬局で購入が可能です。ドラッグストアのほか、零売薬局などでも購入が可能です。
当薬局での価格
亜鉛華軟膏
10g 200円(税込)
50g 520円(税込)