500ml 2,200円(税込)
5%ヒビテン液とは
5%ヒビテン液は、クロルヘキシジングルコン酸塩を有効成分とする医療用消毒薬です。細菌やウイルスに対して幅広い殺菌効果を持ち、手指消毒から医療機器の消毒まで、医療現場で広く使用されています。原液を水やエタノールで希釈して使用する濃縮タイプの消毒薬です。
効能・効果
5%ヒビテン液は、以下の様々な目的での消毒に使用されます:
1. 手指・皮膚の消毒
- 医療従事者の手指消毒:診療行為前後の手洗い
- 一般的な手指消毒:感染予防のための手洗い
- 皮膚の消毒:注射や採血前の皮膚消毒
2. 手術部位(手術野)の皮膚の消毒
- 術前の消毒:手術する部位の皮膚消毒
- 広範囲の消毒:手術野周辺の広い範囲
- 感染予防:術後感染症の予防
3. 皮膚の創傷部位の消毒
- 切り傷・擦り傷:外傷による創傷の消毒
- 熱傷:軽度から中等度の火傷の消毒
- 褥瘡(床ずれ):慢性創傷の消毒
- 術後の創部:手術後の傷の消毒
4. 医療機器の消毒
- 医療器具:鉗子、ハサミなどの金属器具
- 体温計:腋窩用、口腔用体温計
- 聴診器:診察器具の消毒
- 内視鏡:一部の内視鏡の消毒
5. 環境消毒
- 手術室:手術室内の壁、床、天井
- 病室:入院患者の病室全体
- 家具:ベッド、テーブル、椅子など
- 器具・物品:ドアノブ、スイッチなど頻繁に触れる部分
用法・用量
5%ヒビテン液は原液を希釈して使用します。用途により希釈濃度が異なります:
手指・皮膚の消毒
- 希釈濃度:0.1~0.5%水溶液
- 希釈倍率:10~50倍希釈
- 使用方法:希釈液で手指を洗浄または皮膚を拭く
希釈例:
- 0.5%溶液:原液10mLに水190mLを加える(10倍希釈)
- 0.1%溶液:原液10mLに水490mLを加える(50倍希釈)
手術部位(手術野)の皮膚の消毒及び医療機器の消毒
- 水溶液の場合:0.1~0.5%水溶液
- エタノール溶液の場合:0.5%エタノール溶液
- 使用方法:希釈液で消毒部位を拭く、または浸漬
0.5%エタノール溶液の作り方:
- 原液10mLに70~80%エタノール190mLを加える
皮膚の創傷部位の消毒及び環境消毒
- 希釈濃度:0.05%水溶液
- 希釈倍率:100倍希釈
- 使用方法:希釈液で患部を洗浄または環境を拭く
希釈例:
- 0.05%溶液:原液5mLに水495mLを加える(100倍希釈)
クロルヘキシジンの作用機序
1. 細菌への作用
- 細胞膜の破壊:細菌の細胞膜に結合して透過性を変化させる
- 細胞内容物の漏出:細胞膜が破壊され内容物が流出
- 細菌の死滅:細胞機能の喪失により細菌が死滅
- 即効性:接触後数十秒~数分で効果発現
2. 殺菌スペクトラム
- グラム陽性菌:黄色ブドウ球菌、MRSA、連鎖球菌など
- グラム陰性菌:大腸菌、緑膿菌など(やや弱い)
- 真菌:カンジダなど一部の真菌
- エンベロープウイルス:インフルエンザ、ヘルペスなど
3. 持続効果
- 残留効果:皮膚に残留して持続的に殺菌
- 6時間以上の効果:一度の使用で長時間効果が持続
- 累積効果:繰り返し使用で効果が増強
使用上の注意点
1. 使用を避けるべき部位・状況
- 脳・脊髄・内耳:中枢神経系への直接使用は禁忌
- 腟内:粘膜刺激が強い
- 膀胱洗浄:禁忌(膀胱炎を起こす可能性)
- 深い創傷・穿孔創:組織への浸透により障害の可能性
2. 併用禁忌・注意
- 石鹸との併用:陰イオン界面活性剤で効果が減弱
- ヨード製剤との併用:相互に効果を減弱
- 過酸化物との混合:変色や効果減弱
3. アレルギー・副作用
- 接触皮膚炎:発赤、かゆみ、発疹
- アナフィラキシー:極めて稀だが重篤な反応
- 皮膚の乾燥:繰り返し使用による
- 刺激感:高濃度使用時や粘膜への使用
4. 保存・管理
- 遮光保存:直射日光を避ける
- 室温保存:冷所保存の必要なし
- 密栓保存:蒸発や汚染を防ぐ
- 使用期限:開封後は速やかに使用
まとめ
5%ヒビテン液は、クロルヘキシジングルコン酸塩を有効成分とする医療用消毒薬で、手指消毒から環境消毒まで幅広い用途に使用されます。原液を水またはエタノールで適切に希釈することで、様々な濃度の消毒液を作ることができます。
使用方法や希釈方法について不明な点があれば、必ず医師や薬剤師にご相談ください。
当薬局の価格
500ml 2,200円(税込)
